第15代千葉県曹洞宗青年会会長に就任し、早くも2年の任期を終了いたしました。今日までの諸活動を納める事が出来ましたのは、県内外のご寺院ご老師各位のご慈眼の賜であり、また活動を共にして下さった、青年会役員をはじめとする会員法友の存在があったればこそと感謝いたしております。
振り返りますと2年前、会としての活動目標を掲げるべきであるとの思いから、「培おう自らの中に、拡げよう青年僧侶の和」、というスローガンを掲げさせていただきました。
この目標指針をもとに、ストーリー性と整合性のある行事展開に努めました。殊に平成12年度は千葉市内歳末托鉢40周年にあたり、前年度からの諸準備を経、記念行事第一部として、真言宗智山派・真言宗豊山派・天台宗・浄土真宗の青年僧の協力をいただき「青年僧フォーラム」を開催いたしました。
当青年会と致しましても初めての試みでありましたが、各人が宗派の特性を主張しながら、僧侶としての見解を述べ合う事が出来たと思われます。この事は、スローガンを形として表出し得たものであり、各人が僧侶としての立場を自覚認識できたものと自負しております。
また、記念行事第二部として、12月6日〜8日に至る3日間で托鉢行を実施いたしました。6日正午に佐原市を出発し、8日夕刻に目的地の千葉市内到着まで、心温まる房舎施をいただきながらの行程でありました。黙々として流れる点と点で結ばれた一筋の線は、およそ百メートルにもおよび、その不可思議な力に引かれるように歩き続けました。言葉なくして心繋がる思いに嬉しさを感じました。房舎施を賜りました佐原市 即翁寺様、下総町 龍安寺様、大栄町 長興院様、四街道市 大隆寺様、千葉市 海蔵寺様、お力添えを下さいました県内各ご寺院様、本当にお世話になりました。心から御礼申し上げます。
また、布教研修会で法話の心得についてご教導下さいました県内広徳寺ご住職 石川光学老師、法要研修会で声明挙経法についてご教導下さいました、元永平寺維那をお務めの新潟県 宗慶寺 ご住職 近藤博道老師、第22回摂心会にて禅戒鈔提唱をいただきました山梨県 泉龍寺ご住職 大塚雄参老師、ご教導賜りましたご老師各位に対しまして、衷心より感謝申し上げる次第でございます。
自らに何を吸い込み何を育めたのか、何をもって僧侶の和と成すのか、今 静かに想い致せば、「おかげさま」の一言につきるところでございます。
皆々様へ感謝の掌を合わせ、活動報告とさせていただきます。
合 掌
事務局長 田中 秀一 会 計 四十澤 承順 事務局員 大澤 弘一 事務局員 井上 英紀 |
12年度の青年会運営も昨年同様の形式で行って参りました。事務局という立場で各々の行事を捉えてまいりましたが、どれも盛会に終える事が出来たと思います。
また、宗務所・寺族会・婦人会行事における動員に対しましても、積極的に参加し微力ながらお手伝いさせていただきました。
10月には新たな試みとして、次年度会長選出のための臨時総会を開催致しました。
第13回関東曹青ソフトボール大会では、参加者が一丸となりプレーした結果、見事優勝する事が出来ました。
今回の研修旅行は1泊2日で、群馬県館林市 茂林寺(曹洞宗)、栃木県佐野市 佐野厄よけ大師、足利市 ばんな寺を参拝致しました。とても貴重な2日間でした。
最後に、この2年間会員の皆様に助けていただき有り難うございました。
法要委員会では平成12年度の事業として第2回研修会・第22回摂心会・「嗣法」についての勉強会を計画しました。
第2回研修会は平成13年2月17日、千葉市 高徳寺様にて開催。新潟県 宗慶寺のご住職、近藤博道老師を講師にお迎えして、「声明について」をテーマに、声明の一般的な節回しのほか、元永平寺維那、多田老師伝授による声明作法などもお聞かせいただきました。また、当日は本山安居予定者の威儀・作法指導を併せて行い、安居予定者2名が参加されました。
第22回摂心会は八千代市長福寺様を会場に、平成13年3月2〜3日の1泊2日にて開催。講師に山梨県 泉龍寺ご住職 大塚雄参老師をお招きし「禅戒鈔」を講本にご提唱いただきました。老師のお人柄や広深な知識に感銘を受け、一般参加者からも「心にしみるお話でした」といった内容の感想が寄せられるなど、充実した内容となりましたが、残念ながら会員の参加が少なく、開催日の設定など課題の残る結果となりました。
「嗣法」についての勉強会は本年も日程の都合で開催できず、申し訳ありませんでした。
企画委員会では、平成12年度の事業として、托鉢40周年記念事業(第一部 青年僧フォーラム、第二部 托鉢)開催と、会則の見直しを行いました。
第一部青年僧フォーラムでは、真言・天台の各宗派より多数の参加をいただき、『時代が求める青年僧侶の姿を考える』をテーマに盛んな意見交換が行われました。又、懇親会では、会長所信のスローガン『拡げよう青年僧侶の和』にもあるよう、同じ青年僧侶としての情報交換など親しい交流がもてました。
第二部托鉢では2泊3日の日程で、佐原市より千葉市まで約75Kmを行脚致しました。辛い事、苦しい事もありましたが、皆で励まし合いながら、無事に成し遂げる事が出来、同行同修の実践が出来たと思います。
担当委員会と致しましては、準備段階の遅れ等、不行き届きの点が多々ございましたが、記念事業が無事出来ましたのも、会員各位のご協力の賜と感謝致しております。
最後に、会則の見直しは長年の懸案事項でございましたが、どうにか年度末までに会員資格の明確化や、条文の整理などの見直しを含め、新会則案が整備できました事をご報告致します。
広報委員会では、平成12年度の事業として、「法灯」の発行・第1回研修会・第11回安房地区托鉢・第40回歳末助け合い托鉢を担当しました。
「法灯」発行については、松戸市広徳寺ご住職、石川光学老師を講師にお迎えし、青年会員3名の法話実演に対して良い点・改善点などを話し合いました。この研修会で一番心に残った石川老師のお言葉は、「借りてきた言葉ではなく、自分の経験をもとにした自分の言葉で法話をすることが大事」ということでした。この研修会が継続的なものになれば幸いです。
第11回安房地区托鉢は館山駅周辺で行いました。集まった浄財は、館山市 社会福祉協議会へ寄付させていただきました。
第40回歳末助け合い托鉢は千葉駅周辺で行い、集まった浄財は、千葉日報社会福祉事業団へ寄付させていただきました。
以上ご報告致します。
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