平成19年度
12月定例会・成道会



12月定例会
法要時の梅花奉詠について〜

 平成19年12月13日(木)、千葉市満蔵寺様に於いて、12月定例会および成道会を行いました。

 今月の梅花練習の講師は、成道会法要で詠讃師を務める松崎秀規師。先月練習した「大聖釈迦如来成道御和讃」の復習を行いました。今回は少人数に分けて習得の度合いを確認しながらの練習です。はじめのうちは声の小さかった会員も、練習するうちにだんだんと大きな声が出るようになりました。

梅花講習 講師 松崎秀規師 何度も繰り返し練習する


 梅花練習に引き続き、今回は法要時の梅花奉詠についての勉強をしました。

 法要では、導師入堂、読経の後、導師退堂などの時に詠讃歌を奉詠しますが、特に導師入堂の際は、殿鐘・送迎などの鳴らし物のタイミングを詠讃歌の進行に合わせる必要があります。詠讃歌と鳴らし物のタイミングを上手にリンクさせるには、梅花流の知識が必要となり、また本堂の広さや曲のテンポなどによってもタイミングが変化するため、臨機応変に対応しなければなりません。

 新野会長より法要の流れと奉詠中の作法などの説明を受けた後、実際に御和讃をお唱えし、役を交代しながら法要中の動きを練習しました。

鳴らし物のタイミングの説明を受ける 詠讃歌奉詠中の作法の説明

御和讃をお唱えし、導師の入堂を待つ 詠唱・殿鐘・導師の入堂を合わせる練習

 はじめのうちはなかなかタイミングがつかめませんでしたが、くり返すうちに段々と詠唱・鳴らし物・導師の進退が合うようになり、それぞれにコツがつかめたようでした。



成道会

 昼食後、先月に引き続き2回目の習儀を行い、午後3時より成道会法要を修行しました。

 殿鐘打ち出し(法要開始の鐘)の後、「大聖釈迦如来成道御和讃」を奉詠し、導師をお迎えします。入堂後、導師ははじめに香を焚き、続いて蜜湯、浄飯、浄財、菓子、お茶を順々にお供えして、その都度丁寧に三拝します。

詠讃師(法要中に詠讃歌を奉詠する) 恭しく供物を献じる

 次に、お釈迦様の成道を讃えた法語を奉読し、改めて薫り高い香を焚きます。

拈香法語(香を拈じ法語を奉読する) 導師進前し、香を焚く
動画:拈香法語 ※容量が大きいので、ダウンロードしてご覧下さい。

 続いて、導師・両班は須弥壇と向かい合う形で一直線になり、
維那の請拝に従って順々に進前し焼香します。

出班焼香(維那 導師より順に焼香を促す) 両班 順々に進前し焼香する

大衆九拝(法要出席者全員が9回お拝をする)
動画:大衆九拝

 大衆九拝の後、導師・両班は元の位置に戻り、維那が宣疏を行います。
宣疏中、導師は跪いて須弥壇上を仰ぎ、恭しく焼香をします。

維那 進前し疏をとる 宣疏 お釈迦様の成道を讃え、この法要の趣旨を宣べる

侍者と侍香 導師に柄炉・香合を渡す 導師は長跪して焼香
動画:宣疏

 お釈迦様の御名を唱え、読経、回向し最後に三拝します。

読経 三拝
動画:聖号


導師  房田清光師

会場主 森田英仁師

両班  新野利行師

仝   戸田信也師

仝   四十澤承順師

仝   松山健雄師

仝   萩野吉史師

維那  庄司徳潤師

侍者  新谷英俊師

侍香  吉岡義秀師

堂行  松本英明師

殿行  浅野太露師

仝   渡邊信行師

詠讃師 松崎秀規師

録事  伊藤雄太師




平成19年度 成道会


〜青年会員の感想〜

 12月13日、千葉市満蔵寺様に於いて成道会法要が行われ、私も参加させていただきました。成道会は毎日できる法要ではありませんので、私の任された配役がきちんとできるか不安でしたが、諸先輩方のご指導により、失敗する事もなく無事法要を円成する事ができました。

 また、成道会の際に梅花流詠讃歌も取り入れ、詠唱と法要時の進退の練習も行いました。私にとってあまりやりなれていない法要、梅花はとても勉強になりました。

 成道会法要を企画して下さった諸先輩方にとても感謝しております。
ありがとうございました。

佐倉市 東泉寺内 新谷英俊 合掌


成道会に参加して

 今回の成道会法要では、導師を務めさせていただきました。今年の秋に住職になったばかりであり、また今回のように難しい法要の導師は初めての事なので、はじめは自分に務められるのか不安でした。

 しかし、自信のない者でも安心して法要に参加できるように、新野会長はじめ諸先輩方が習儀で丁寧にご指導下さり、また法要中も皆様の暖かいフォローを受け、何とか務めきる事ができました。心から御礼申し上げます。

 私にとって青年会は、自坊にいるだけでは経験できない多くの事を学べ、様々な考え方を持つ方々と交流できる貴重な場所です。今後も積極的に参加し、微力ながら会の運営に協力してきたいと思っています。

佐倉市 養昌寺 房田清光 合掌


●会長のコメント●

 本来、三佛忌法要は九拝差定ですが、会場をご提供いただいた満蔵寺様のご開山様と先代様に報恩供養の献茶を行うため、今回の成道会は十八拝差定としました。また、毎月練習している梅花流詠讃歌の中から、成道会に因んだ曲を法要中に奉詠しました。

 11月定例会のコメントにも書いたように、今回の成道会は「役を経験すること」を主目的とし、20代の会員を中心に配役を構成。特に導師の房田師と維那の庄司師は、覚えることが多く大変だったと思いますが、それぞれ大役を立派にお務め下さいました。

 次回涅槃会も同様の方針で計画中です。私自身、わからない事がまだまだ沢山あります。この機会にみんなで一緒に勉強していきましょう。配役に当たった方は是非ご出席下さい。


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