法要研修

〜日本寺ご遷座法要〜


 平成19年10月2日(火)、鋸南町日本寺様において法要研修を行いました。

 日本寺様では、かねてより建設中だった薬師堂が完成し、このたび落慶の運びとなりました。落慶法要に先立ち、今まで仮本堂に安置されていた本尊薬師如来像の遷座供養(本尊を安置する場所を遷す事)を行うことになり、青年会の現相談役でもある日本寺ご住職 藤井元超師より、「法要研修の一環として青年会で遷座法要を行いませんか?」というお話を頂戴し、今回の法要研修が実現しました。


日本寺ご遷座法要

住持焼香、一同三拝、長跪
三拝 長跪 「薬師瑠璃光如来ご遷座し奉る」
住持、「薬師瑠璃光如来ご遷座し奉る」、一同頓拝

住持、輿に坐具を展べ焼香。一同坐具の偈唱和
 「善財尼師壇 諸仏諸受用 願共一切衆 常坐於其中」一唱一拝、三遍

輿の上に坐具を展べる 偈文を唱和し三拝する

壇上より御尊像を降ろし、坐具上へ安置しサラシを巻く
次いで台座を降ろし、先に薬師堂へ移動

本尊 薬師瑠璃光如来像 御尊像を遷す

台座を降ろす 姿がかくれるまでサラシを巻く

住持、焼香した後、御尊像をお遷しする
遷座開始 薬師堂へ向かう

薬師堂正面より入り、中央の拝敷上に御輿を置く
住持は焼香し、侍者はサラシを解く

サラシを解く サラシを解き終えた様子

御尊像を壇上へ安置する
住持に御尊像を渡す 御尊像 台座へ
住持は壇上より降り焼香、一同三拝、長跪
三拝 「薬師瑠璃光如来遷座し奉り終んぬ」
住持、「薬師瑠璃光如来ご遷座し奉り終んぬ」、一同頓拝

本尊上供
 上香
 献茶湯三拝
 般若心経
 薬師真言七遍「オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ」
 回向
 普同三拝
 散堂


本尊上供 献茶湯

維那 回向 住持 焼香


無事御尊像の遷座を終える

 ご遷座法要は伽藍建て替えの時などにしか行われないため、一般寺院ではなかなか行う機会がありません。今回、日本寺様のご厚意により得難い機会を頂戴し、大変貴重な経験をさせていただくことができました。参加者一同、心より御礼申し上げます。

日本寺ご遷座法要


〜青年会員の感想〜

住持を補佐 伊藤雄太師日本寺ご遷座法要

 10月2日(火)に、安房郡鋸南町元名の日本寺様に於いて法要研修が行われた。今回、日本寺様が新たに仏殿を建立され、それに伴う本尊様の遷座供養を行いたいという申し出がありこの法要研修が実現した。

 参加者は新野会長以下、総勢9名。大本山永平寺で二期法要の際に行われる遷座法要を参考に差定を作成し、旧本堂にある本尊様をさらしで包み、行列を組んで旧本堂から仏殿へと恭しく本尊様を遷した。最後は日本寺住職 藤井元超師の手で仏殿の本尊位に安置し、未来永劫日本寺様と十方信心の参拝者をお守り下さるようにと参加者全員で本尊上供をお勤めした。

 他の寺院の本尊様を移動させる事にかなりの緊張を覚えたが、位に安置された本尊様のご尊顔を拝し何か清々しい気持ちになり、自然と手を合わせていた。

 今回のような法要をお手伝いさせていただいた事で、今後、県内寺院からの協力要請にも応えていくという新しい存在意義も示すことが出来たのではないかと思う。こういった機会を与えて下さり、法要終了後には盛大な展待までしていただいた日本寺様に改めて感謝申し上げます。

市原市 渕龍寺 伊藤雄太 合掌


●会長のコメント●

 ご本尊のご遷座は伽藍建て替えなどの際に行われますが、各寺院では伽藍を建て替えること自体、そうそう頻繁にあることではなく、また、内々でご遷座を勤めてしまうことも多いようです。

 そんな中、日本寺様より今回このような貴重な法要を経験する機会を頂戴したことは、青年会にとっても、また私個人にとっても大変に有り難いことでした。

 伊藤雄太師の感想にもあるように、我々にとって自坊以外のご本尊に触れたり、ましてや移動したりするのは初めての経験であり、参加者一同の遷座中の緊張した表情と、新しい須弥壇に安置した後の安堵の表情がとても印象的でした。

 日本寺ご住職の藤井元超師には、青年会の現相談役として日頃から様々なアドバイスやご協力をいただき、また今回はこのような有り難いご法縁を頂戴致しましたこと、心より御礼申し上げます。 合掌


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