平成20年3月10日(月)、11日(火)の2日間、佐倉市勝胤寺様に於いて、第29回摂心会(せっしんえ)を開催。青年会員15名のほか、宗務所の教化主事老師、一般参禅者6名にご参加いただき、総勢22名にて2日間の坐禅修行を行いました。
はじめに仏祖諷経を勤めた後、すぐに坐禅堂に移動して止静三声、摂心の始まりです。
講師をお務めいただく会場主の葛原利生老師より、坐禅に対する心構えについてのお話があり、参加者一同、気持ちを引き締めて坐ります。また、夜坐中には独参(老師と一対一で質疑をする)の時間を設け、葛原老師より一人一人お話を頂戴しました。
摂心中は、朝昼夕の勤行も坐禅をしたまま行います。
坐禅だけでなく、食事や掃除などの日常生活もそのまま修行です。食事は作法に従って、はじめに偈文を唱えてからいただきます。食事を終えた後は、全ての食器をお茶でゆすぎ、きれいに重ねて返します。
典座(台所)を務めることも大事な修行です。今回の典座は、浅野太露師と渡辺信行師が務め、心のこもった美味しい精進料理を作ってくれました。
青年会の攝心会は次回で30回目を迎えます。また、千曹青自体も発足40周年となるため、二つ併せての記念摂心を現在計画中です。開催の折には是非ご参加下さい。

〜参禅者の感想〜
春の嵐の強風と土砂降りの雨の中、第29回摂心会に参加しました。私は今回が3回目の参加ですが、昨年参加できなかったため久しぶりの摂心会を心待ちにしておりました。
久しぶりの勝胤寺は懐かしく安らぎを与えてくれる慣れ親しんだ坐禅堂であり、素晴らしい環境です。今回は日程の関係から、全十チュウの坐禅中心の内容でした。
仏道修行の中心は坐禅であると言われることから、家でも朝夕1日2回の坐禅と般若心経の読誦を心掛けています。今回の摂心会でも身心脱落、只管打坐、非思慮を基本として、一息一息に全てを集中し、無事十チュウを坐りきることが出来ました。
しかし、全ての迷いが消えてなくなった訳でもなく、今もなお深い迷いの中にありますが、坐っていて「今ここに生きている」ことの事実を実感した時、言葉では表現できない「命によって生かされている」ことへの喜びと感謝の気持ちで胸が熱くなります。坐禅は多くの迷いを体で実感し、真の自己を感じさせてくれるのです。
また、懇親会も大変貴重な時間でした。青年僧の方達の話を伺っておりますと、どうしても世の中の若い人たちと比べてしまいます。出家の生活環境や考え方等、興味深い事も多くありますが、確かな事は、将来は仏道の伝道師となって数多くの人たちを救い導いて行き、また、人心の荒廃した世の中にとって大事な方達である事を感じ、お世話やご指導をして下さった事に感謝致します。
摂心会を通して教わった事は、坐るだけが坐禅ではなく、食事作法を始めとする全てが坐禅の教えそのものであると言う事です。日常生活の中でもその教えを忘れることなく、お釈迦さまの教えの中で毎日の生活を過ごす事が出来たら、こんなに素晴らしい事はないと思っています。 |
私は坐禅を初めて3年になります。未だ作法に戸惑い、一事に集中する事が出来るようになるには、時間と経験が必要な身であります。坐禅についての本を何冊か読みましたが、わからない事ばかりです。
現在、松戸市の広徳寺さんで月1回の朝坐禅をさせていただいております。先日、東邦大学の有田秀穂先生の講演を拝聴させていただき、坐禅の呼吸法が医学的にも大変体調に良い効果がある事を知りました。坐禅は心身共に良い事と存じていますが、それだけではない事も理解しております。これからも5年、10年と坐禅を続けていきたいと思っております。
ただ、一般人にとって摂心会のように長時間の坐禅を行う機会を自ら得るのは、非常に難しい事です。どうかこれからも摂心会に参加できる機会を与えていただけるよう、心よりお願い申し上げます。ありがとうございました。 |
私は、先日の摂心会が千曹青の活動への最初の参加でした。
2日間の日程のうち初日だけの参加でしたが、青年会の皆様の細やかな配慮で円滑に差定が進んでいた事を素晴らしく思いました。
今後もただ参加するのではなく、自分に出来る事から青年会の活動に加わっていきたいと思っています。
ありがとうございました。
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ご参加いただきました参禅者の皆さま、教化主事老師、そして会員の皆さま、ありがとうございました。
参加された皆さまが熱心にお坐りになっているお姿を拝見し、普段何かと理由を付けて坐ることを怠っている自分の日常を反省しました。
皆さまから頂戴した貴重なご意見をもとに、更なる内容拡充を図って参ります。次回も是非ご参加下さい。ありがとうございました。 |
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