第18回 安房地区托鉢


龍渕寺本堂前にて


 平成19年12月7日(金)、第18回 安房地区托鉢を行いました。

 托鉢は僧侶自身の行として、また、衆生に喜捨の功徳を促す行として、古来より行われてきました。当会の托鉢は、歳末助け合い運動への協力を目的として、毎年末に館山市と千葉市の2カ所で開催。浄財は全て公益団体に寄付させていただいております。

 今回の安房地区托鉢には、会員8名が参加。また、会場をご提供下さった龍渕寺ご住職 富澤義道師のほか、安房地区のご寺院様3名がご参加下さいました。

 はじめに道中の安全を祈って諷経を上げた後、2組に分かれ、托鉢をしながら館山駅へ向かいます。この日はとても風が強く、みな網代笠を押さえながら歩きました。

出発前に諷経を上げる 三拝

館山駅へ向かう 強風にあおられ、思うように進めない

 駅到着後は、各々街頭に立っての托鉢です。途中労いの言葉をかけて下さる方や、合掌し深々と頭を下げて下さる方々から元気をいただきながら、日が傾く頃まで托鉢を続けました。

 この日皆様から頂戴した浄財33,970円は、全額館山市社会福祉協議会へ寄付させていただきました。ご協力下さった皆様に心より御礼申し上げます。

 安房地区托鉢は来年で20回目を迎えます。多くの会員の皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げます。

 

 


〜参加者の感想〜

千葉県曹洞宗青年会の托鉢に参加して

 先日、安房地区での青年会の托鉢に随喜させて頂きました。当日は天候にも恵まれ、又青年会の方々の準備もよろしく、スムーズに行ずる事が出来ました。

 托鉢は北陸のほうで随分やってきましたし、四国も歩いた事がありますが、房州での托鉢ははじめてで、こちらの方達が托鉢に、僧侶に、仏教に、どのような反応をされるか興味をもって参加させて頂きました。というのも、私は半年程前に住職として鴨川市に来た者で、ここはこれから私にとって地元となるところだからです。−結果は思ったよりもよかった、思ったより私達に興味を示してくれた人達が多かったように感じられました。これはきっと、日常様々な出来事や事件を耳にし目にし、人間社会に対する危機感をもっている人達がここ房州にも大勢いらっしゃるということでありましょう。

 托鉢は、特に一般在家の方々と仏縁を結ぶ大切な行、在家の方々は私達僧侶・仏弟子の姿を見ただけでも特別な何かを各人の因縁に従って感ずることでしょう。励まされる人、救われる人等々。托鉢中は、法を施している我なりと自覚して、元気一杯一生懸命に声を出して托鉢に成り切り成り切りしていきたいものです。

 私の師匠が「托鉢の偈」を、その精神を簡潔に訳されたものがあります。
  財法二施…ものもおしえも ささげあい
  功徳無量…このよきむくい かぎりなし
  檀波羅蜜…ほどこしのちえ あきらかに
  具足圓満…いまここ すべて まどかなり
このおしえを胸に、又来年も参加させて頂きたいと思っています。

鴨川市 東福寺 中山玄真 合掌


●会長のコメント●

 浄財をご寄進下さった皆さま方、ご協力いただいたご寺院さま方、ありがとうございました。ご参加いただいた会員の皆さま、お疲れさまでした。

 安房地区托鉢は、開催地である館山が県央部から遠いためか毎年参加者が少なく、今年も事務局を除いた参加会員数は僅か3名という現状です。

 歳末助け合い運動への協力を目的として行うこの托鉢は、菩薩行の実践でもあります。年末は何かとご多忙の事とは思いますが、一人でも多くのご参加をお願い申し上げます。


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