平成19年度 1月定例会

〜涅槃会習儀〜


 平成20年1月25日(金)、鴨川市大徳寺に於いて1月定例会を行いました。今月の梅花練習は房田清光師が講師を務め、来月の涅槃会で奉詠する「大聖釈迦如来涅槃御和讃」を練習しました。

 涅槃とは、サンスクリット語で“吹き消された”という意味の「ニルヴァーナ」の音写で、煩悩の炎が吹き消された覚りの世界をいいます。また、寂滅、寂静とも訳され、入滅を表す言葉としても使われています。2月15日はお釈迦様が入滅された日=ご命日です。青年会でもこの頃に毎年涅槃会法要を行っています。

梅花練習 講師 房田清光師 説明に熱心に耳を傾ける会員

 続いて涅槃会法要の習儀を行いました。今回も先般の成道会法要と同様、若手中心の配役で臨むことになりました。はじめに、新野会長が準備した資料をもとに、打ち合わせと進退の確認をしました。

流れの確認 気になる点を先輩に訊く

 次に、実際の法要の流れに沿って動きながら、進退の確認です。細かいところは動きを止めてその都度確認します。法要の流れは成道会とほぼ同じですが、配役が変わったこともあり、それぞれ緊張感をもって取り組んでいました。

資料を見ながら実際に動く 献茶湯 それぞれの動きを合わせる

実際に疏を読んでタイミングを確認する 読経

 日頃からいろいろな法要に参加し、流れを理解しているつもりでも、いざ自分が配役にあたると思うように動けないことがあります。実際に役につき経験を積むことで、法要に対する理解が更に深まるのではないかと思います。


 また、涅槃会進退習儀の後、千曹青HP内コラムページの今後の運営について打ち合わせを行いました。会員の寄稿によるコラムのページは、一昨年の12月以降、更新が滞っていましたが、今回の話し合いの結果、今後は週一回の更新を目標に各会員が順番に原稿を担当することとなりました。

 2月中旬からの再開を目指し、現在会員それぞれが鋭意執筆中です。お楽しみに。

 


〜青年会員の感想〜

 今月の定例会は、来月行われる涅槃会の進退習儀、また、梅花講習として涅槃会でお唱えする「大聖釈迦如来涅槃御和讃」の練習を行いました。

 涅槃会で私は維那を努めさせていただくことになり、私自身にとって生涯初めての維那という配役に緊張していますが、いろいろな方の助言を頂戴して、貴重な経験を積ませていただこうと思っております。


 今回の涅槃会は、三佛忌法要の差定に従い九拝差定で行うことになりましたが、普段なかなか九拝また十八拝差定の法要を執り行う機会がない中、12月に行った成道会からそれほど時間も経っていないこともあり、今回の習儀は全体として大変スムーズに進んだように感じます。そして疑問点があれば、所々進行を止めて確認し、それぞれの配役の細かい動きを把握していくことができました。

 このような法要は、安居中などに見たことがあり、何となく知っているつもりでしたが、実際に自分がやるとなると戸惑うことばかりでした。今回、今まで主体的な目線で見ることのなかった導師や維那などの進退を細かく確かめることができ、大変勉強になりました。やはり自分自身が実際に経験するということの大切さを痛感致しました。

 来月、鴨川市長安寺様で行われる本番に向け、法要の無事円成のために自分のできうる限りの準備を整えたいと思っております。

君津市 最勝福寺内 浅野太露 合掌


●会長のコメント●

 成道会と同様、今回も若手会員中心の配役とし、導師は最近住職に就任された畠山賢陀師、維那は美声の持ち主として今後が期待される浅野太露師にお願いしました。お二人とも初めての経験とのことです。

 個々の力では出来ない事でも、同行の仲間がいることで出来る事があります。青年会は、そう言う事を仲間と共に経験し、勉強する場だと思います。しかし、せっかくの経験や勉強も、最終的に個々の自坊での活動に繋げていかなければ意味がありません。

 今回の経験を通じて法要の趣旨や意義についての理解を更に深め、ご自坊での三佛忌法要に活かしていただければと思います。


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