合掌の心で生きる                長全寺 住職 武田泰道

今日は台風が来ている関係で、外は生憎の雨模様です。皆さん如何お過ごしでしょうか?
さて、皆さん法事や葬儀、またご供養の時に必ずする事と言ったら何を連想されるでしょう?
お焼香や礼拝などでしょうか?
今日は題名にも有るように「合掌」についてお話したいと思います。

「合掌」とは、両手を合わせる事ですが、
「右手」が仏様やご先祖様、「左手」が衆生と言って皆さんを表していると言われています。
その両手を合わせることで、仏様と皆様がひとつになるお姿を現しています。

では、手を合わせる時の「心」とはどの様な「心」でしょうか?

それは「一心に仏様やご先祖様を思う心」ではないでしょうか。
つまり、合掌している時、仏様と合掌されている方は、
心でもお姿でも一体になっているのです。

では、その一心に思う心はご供養の時だけのものでしょうか?
実は、その心は我々の日常にも活かす事が出来るのです。

それはどのような心かと言いますと「一心に相手の事を考える心」なのです。
今、正に命を頂いている我々がお互いに相手の事を考える。
お互いが慈悲の心で接する。

それが、「合掌の心で生きる」という事なのです。

「合掌の心で生きる」と、みんなが笑顔になる。
みんなが笑顔になると、仏様やご先祖様も笑顔になる。
つまり、「合掌の心で生きる」ということが、ご先祖様へのご供養になるんですね。
ご供養とは、実は我々の日常生活と一体なのです。

我々も、お互いがお互いを思い合う「合掌の心」で歩みを進めて行きたいですね。


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