タイの概況


 タイでは2006年の軍によるクーデター以降、旧タクシン首相派と、それに対抗する軍部、市民民主連合(PAD)との間で、3年も政治・社会の混乱が続いています。

 2008年11月のPADによる空港占拠は、世界的金融危機の影響で失業者が増大していたタイ経済に決定的な打撃を与え、観光産業だけでも失業者は100万人に上るといわれています。教育面では2002年より、小学校から中学校まで9年間の義務教育制となりましたが、実際には保護者は学校に給食費・教科書代など多額の費用を納めなくてはならず、貧困家庭の子どもたちは就学を断念しているケースが多くあります。