降誕会

 平成25年4月3日(水)、佐倉市養昌寺様に於いて、会員14名参加のもと、今年度最後の行事である降誕会を開催しました。

 まずはじめに降誕会で奉詠する『釈尊花祭御和讃』『釈尊花祭第1番御詠歌(歓喜)』『釈尊花祭第2番御詠歌(歓喜替節)』の3曲を庄司徳潤師講師のもと練習しました。低い音程に気を付けながら、繰り返しお唱えしました。短い練習時間ではありましたが、会員一同大きな声を合わせて練習することができました。

梅花練習風景  真剣にお唱えする会員一同

御本尊様と花御堂

 引き続き、差定と配役の打ち合わせを行った後、導師を征矢貴晃師、維那を増田芳裕師がつとめ、お釈迦様のご誕生をお祝いする法要、降誕会を修行しました。法要の開始合図の鐘が本堂内に響きわたると全員で『釈尊花祭御和讃』をお唱えし、導師をお迎えしました。

殿鐘を鳴らす松本英明師  両班が釈尊花祭御和讃を奉詠

詠讃師の庄司徳潤師  七下鐘導師入堂

 『釈尊花祭第1番御詠歌(歓喜)』『釈尊花祭第2番御詠歌(歓喜替節)』を奉詠している中、導師はお香を焚き、蜜湯、浄飯、ロ親金、お菓子、お茶の順番で、お釈迦様に供物を捧げ、合計9回のお拝を行いました。

お釈迦様に対してお香を薫じる  お釈迦様に浄飯を捧げる

お釈迦様にお茶を捧げる  献供後にお拝をする導師

 供物を供えた後、導師がお釈迦様を讃える言葉(拈香法語)を述べると、開班(導師と両班が南側に横一列に並ぶ)となります。そして維那が検炉(香炉内の炭に火が付いているか確認)を行ってから、出班焼香(両班が順番に焼香)が始まります。この時、両班の僧侶はあらかじめ用意したお香を持って進前、焼香を行います。焼香後、お釈迦様に対して全員で9回お拝を行います(大衆九拝)。

拈香法語  両班を焼香に拝請する増田芳裕師

手前から四十澤承順師、森田英隆師  大衆九拝

 大衆九拝後、維那は疏を読み上げ、浴仏の偈を全員で唱和しました。唱和中には導師、両班が順番にお釈迦様に甘茶を丁寧に灌ぎました。そして読経を終え、降誕会の法要を終えることができました。

香を焚く征矢貴晃師  疏を読み上げる増田芳裕師

甘茶を灌ぐ会長と畔柳智彰師  堂行 薄永大明師

集合写真

降誕会配役

・導師     征矢  貴晃
・尊宿     房田  清光
・両班     宮下  晴祐
・仝      畔柳  智彰
・仝      四十澤 承順
・仝      森田  英隆
・両班兼副堂  渡邊  信行
・維那     増田  芳裕
・侍者     武長  一俊
・侍香     安田  宏彰
・堂行兼送迎  薄永  大明
・殿行     松本  英明
・殿行兼記録  野口  隆道
・詠讃師    庄司  徳潤


降誕会差定

一、殿鐘三会大衆上殿
一、詠讃歌奉詠      (釈尊花祭御和讃)
一、七下鐘導師入堂
一、上香三拝       (釈尊花祭第1番御詠歌(歓喜))
一、湯食三拝       (釈尊花祭第2番御詠歌(歓喜替節))
一、ロ親金菓茶三拝
一、拈香法語
一、開班
一、検炉
一、出班焼香
一、大衆九拝
一、閉班
一、宣疏跪炉
一、納疏
一、浴仏の偈
一、妙法蓮華経如来寿量品偈
一、回向
一、普同三拝
一、導師退堂
一、詠讃歌奉詠      (聖号)
一、散堂

 突然の悪天候にもかかわらず、県内各地よりご参加いただきました会員の皆様お疲れ様でした。今期最後の行事も無事に円成することができました。次回の平成25年度総会では新執行部が発足し、また様々な企画が用意されていることと思います。今後とも会員の皆様におかれましては、引き続き青年会にご協力、ご参加の程、宜しくお願いいたします。

〜三仏忌実行副委員長のコメント〜


『降誕会』

 当日はあいにくの天候となり、花散らしの春の嵐となりました。暴雨風ならぬ、法雨吹き荒れる中、突然の会場雨漏りにも柔軟に対応し、導師を当会員であります、市原市東林寺住職の征矢貴晃師にお務めいただき、お釈迦様の功徳を参加者皆で頂戴致しました。

 青年会では、平成13年度より三佛忌を執り行うようになり、現在に至っています。その間、多種多様な形で法要を修行してきました。1つの形にとらわれず、自由度の高い取り組み方は、青年会ならではないでしょうか。それにより、様々な配役を経験する機会が増えることになり、ひとりでは出来ないことや、普段は遠慮してしまうことも、皆がいればやれるようになります。

 これからも、青年会の主たる行事のひとつとして継続していき、良き研鑽の場であり続けてもらいたいと思います。

副会長(三仏忌実行副委員長) 四十澤 承順 九拝


〜会長のコメント〜

 この度の降誕会は次期会長に就任いたします四十澤副会長企画のもと、導師に征矢禅兄、維那に増田禅兄の若手事務局員による配役で厳修いたしました。任にあたり真摯に向かう姿勢は頼もしく、この2年間の経験がその姿に表れたように思います。

 降誕会の圓成をもちまして、第21代執行部によります行事はすべて終了となり、今は会長として肩の荷が下りた安堵感と、これで青年会も卒業だという少しの寂しさに包まれております。改めまして、執行部、役員をお勤めいただいた諸兄、共にご修行いただいた会員諸兄の皆々様に篤く御礼を申し上げます。

 会長として会員の手本となり力強く会を牽引することは全くもってできませんでしたが、2年間の活動の中で得た経験と絆はこの先、宗侶として生きていくうえで貴重な財産となりました。千曹青は40年を越える活動の中で先輩諸宗師方の知恵とご尽力で今の恵まれた修行環境が構築されております。それを自覚し、失敗や恥を恐れず更なる飛躍を祈念いたします。2年間まことにお世話になりました。

会長 宮下 晴祐 九拝


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