第35回 摂心会・成道会
平成25年11月27日(水)~28日(木)、千葉市宗胤寺様に於いて、御寺院様9名、会員14名、参禅者10名参加のもと、第35回摂心会並びに成道会を行いました。11月も下旬にさしかかり、朝夕の気温も寒さが増してきたように感じます。また、この2日間は激しい強風の中での坐禅となり、風の音や壁の軋む音などもありましたが、雑音が気になることもなく、参加者一同一心に坐し、全日程を無事に修めることができました。
今回は、木更津市真如寺ご住職 清原俊光老師を講師としてお招きし、「道元禅師語録」「白隠禅師冬夜小参」など、たくさんの提唱をしていただきました。
「顔横鼻直。眼は横に、鼻は直にある」ということは、当たり前のことである。毎朝毎朝日は東に昇るし、毎夜毎夜月は西に沈む。雲が晴れると山肌が現れ、雨が通り過ぎるとあたりの山々は低い姿を現す。この、ごく当たり前のことがわかるために、道元禅師は24歳の時に入宋し、如浄禅師のもとに身心脱落するまで命がけの修行をしたのである。したがって、身心脱落をしてみられたもののあるがままの相と、それ以前のもののあるがままの相には、同じものであっても天地の違いがあるのである。それ以前のものは「我」にとらわれてみられたものであるが、それ以後のものは、「我」のとらわれを脱け出たものである。「我」のとらわれを脱け出て、ものははじめて真実の相を示すのである。
この道元禅師語録でいわれる「あるがままの相」とは、どのようなことか。各々考えてみてくださいと提言もいただきました。
摂心中の食事は飯台導師が進行役を務め、略応量器を使用しました。参禅者の皆様は毎年参加されている方が多く、説明を聞きながら、また、去年の様子を思い出しながら、すばやく静かに略応量器を使って食事をしていました。今回の典座和尚は吉岡義秀師です。毎食美味しい精進料理を作ってくれました。薬石後には独参の時間を設けていただき、講師の清原老師と1対1で日頃の疑問をお話しできる貴重な時間となりました。一般の方も多くの方が独参に訪れていました。最後の坐禅では、普勧坐禅儀を全員でお唱えし、無事に1日目を終えることとなりました。
2日目は坐禅、朝課、小食、作務を行い、お借りした会場を浄めた後、再び坐禅堂にて坐りました。清原老師が「白隠禅師冬夜小参」の提唱の中で、「心を左掌上に置く」とおっしゃられました。坐禅をする際の法界定印とは、右手の上に左手を置き、左手の上には心を置き、その置いた心に、親指で優しく包むように法界定印を組めば、心が乱れることはない。まさにこのことを実践をしていたかのような、静寂に包まれた暁天坐禅でした。
摂心会終了後に成道会を厳修しました。成道会とは三佛忌の一つで、お釈迦様が成道された事を奉讃する法要です。導師を青年会副会長・三仏忌実行委員長の渡辺信行師が務め、参禅者の皆様と一緒に法要を執り行いました。
1泊2日という短い期間ではありましたが、成道会まで無事に円成することができました。この度、会場を快くご提供くださいました宗胤寺様、また、ご多忙の中講師をお務めいただきました清原俊光老師に心より御礼申し上げます。そしてご参加ご協力いただきました、御寺院様、会員の皆様、参禅者の皆様、本当に有難うございました。
~参加者のコメント~
私にとって今回の『第35回摂心会・成道会』が、本年の4月に大本山總持寺より送安してから、初めて参加した千葉県曹洞宗青年会の行事でした。 我孫子市 法岩院徒弟 川村 明生 合掌 |
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時間
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11月27日(水)
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時間
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11月28日(木)
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10:00
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受付
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4:00
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振鈴
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10:30
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開講式・説明
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4:20~5:00
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止静・経行・抽解
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11:05~11:50
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止静・抽解
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5:10~5:50
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止静・抽解 |
12:00
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中食
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6:00~6:20
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朝課
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13:10~14:00
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止静・抽解
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6:30
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小食
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14:10~15:00
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止静・経行・抽解
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7:30
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作務
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15:20~16:20
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提唱
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8:20~9:00
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止静・抽解
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16:30~17:20
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止静・抽解
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9:10~10:10
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提唱
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17:30
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薬石
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10:20~11:00
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止静・経行・抽解
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18:40~19:20 |
止静(独参) 抽解 |
11:10~11:50 |
止静・抽解
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19:30~20:10
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止静・経行・抽解 |
12:00
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中食
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20:20~21:00
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止静・抽解 (普勧坐禅儀) |
13:10
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提唱
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21:00
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布団作務・打眠 |
14:40
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成道会
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了って解散
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・導師 渡辺 信行 |
一、殿鐘三会大衆上殿 (大聖釈迦如来成道御和讃) |