平成２７年３月２６日(木)〜２７日(金)、鴨川市長安寺様に於いて、曹洞宗千葉県宗務所主催『少年少女禅の集い(上総・安房地区)』が開催されました。２５名のこどもたちと、スタッフ３０名が１泊２日の間共に過ごし、一緒に坐禅やレクリエーションを行いました。

　開会式の導師を千葉県宗務所所長の清原俊光老師がお勤めになりました。その後、会場主である長安寺ご住職の大山文隆師のご挨拶では『みんなで楽しく過ごせるよう怪我のないように気を付けてください』とお話をいただきました。

　本堂前にて記念写真を撮り、その後、オリエンテーションで自己紹介やクイズなどをしながら、こどもたちとの交流を深め、本堂にておにぎりと焼きそばの昼食を食べました。

　レクリエーション�@では、『長狭七福神めぐり』を行いました。
　会場である長安寺様を含め、全長２２キロの行程にて長狭街道のお寺７ヶ寺を巡り、お参りをしながらスタンプを集めていくというレクリエーションです。

　バスを借り、こどもたちと一緒に長狭街道を行きます。周りには自然がたくさんあり、春の訪れを感じる草木を横目に、お寺を参拝しました。
　途中の安国寺様では、こどもたちとスタッフへお茶の差し入れを頂戴しました。ありがとうございました。

　七福神めぐりを終え、そのままバスにて白壁の湯へ向かい、入浴しました。

　お風呂の後の夕食では、こども五観の偈をみんなで合掌でお唱えし、この食事、作物を作ってくれた人やそれに携わるすべての人たちに対し、感謝の気持ちを込めながら、なるべく残さないようにといただきました。

　夕食の後、レクリエーション�Aでは、『お守り作り』を行いました。
　レクリエーション�@で集めた七福神スタンプの紙を、自分たちで作ったお守りの中に入れ、最後に魂入れの法要を行いました。
　こどもたちそれぞれの想いの形をお守りの表紙に描き、自分だけのオリジナルお守りを作りました。絵を描いたり、色を塗ったり、文字を書いたりと、楽しそうにお守りを作っている姿が印象的でした。

　レク後、就寝準備を済ませ、夜の坐禅(夜坐)を行って１日目を終えました。

　２日目朝５時半。今年の春から中学生になる女の子二人が、起床を告げる鈴を鳴らして(振鈴)、みんなを起こしました。
　布団を自分たちで片付けたら、朝の坐禅(暁天坐禅)です。夜の坐禅ではお布団の上で行いましたが、暁天坐禅では、坐蒲という専用の座布団の代わりに、座布団を使って代用し坐禅を行いました。朝早い時間でしたので、眠そうにしている子もいましたが、こどもたち１人１人が背筋を伸ばして、慣れないながらも真剣に坐禅をしていました。朝のおつとめでは、しっかりと正座をし、大きな声でお経を唱えることができました。

　その後、朝食のおかゆ(粥)を食べてから、清掃を行いました。
　ほうきでの掃き掃除、本堂の雑巾がけ、玄関、トイレの掃除を行いました。なかには手際の良い子もおり、おうちでお母さんの手伝いをしているのかなと感じる子もいました。

　レクリエーション�Bでは、『手打ちうどん・焼き芋・しいたけ栽培』を行いました。
　各班に分かれ、まずはうどん作りの為の生地を小麦粉からこねて作りました。１人ずつ袋に分け、手や足を使ってこねました。足を使ってこねている様子がとても楽しそうでした。
　こね終わったものは少し時間をかけて寝かすため、うどんの作業は一時中断し、焼き芋としいたけ栽培へ移ります。

　焼き芋は長安寺様にある土窯を使わせていただきました。こどもたちは自分の好きな芋をアルミホイルで包み、窯の中へ入れるスタッフへ渡しました。
　しいたけ栽培は、長安寺様の総代役員さんがお手伝いいただき、こどもたちへ丁寧に教えてくださいました。

　しいたけ栽培が終わると、いよいよ寝かしたうどんを麺棒で伸ばし、包丁で細く切る作業に移ります。大人でも難しい作業ですが、こどもたちはスタッフと一緒に自分たちのこねたうどんを丁寧に伸ばしていました。包丁の扱いはなるべくスタッフが行いましたが、高学年のこどもたちには一緒に切ってもらいました。茹でてみると、普段食べているうどんとは太さも長さも違うオリジナルなうどんが出来上がりました。見た目は不恰好かもしれませんが、みんなで作ったうどんはなによりも思い出の１つになったのではないかと思います。

　今年度の上総・安房地区少年少女禅の集いも、こどもたちが元気に閉会式を迎えることができました。
　最後に千葉県宗務所所長の清原俊光老師から修了証を各班ごとにいただき、閉会式を終わりました。同じ地区のこどもたちだけでなく、普段の学校ではで会うことのないお友達との交流ができたことも、参加してくれたこどもたちにとって、沢山の思い出ができた２日間となったことと思います。