国内研修旅行
平成28年9月6日(火)〜8日(木)、会員8名参加のもと岡山・兵庫・徳島方面にて2泊3日の国内研修旅行に行って来ました。
【9月6日(火)/川村明生師】
9時15分頃岡山空港に到着し、10時45分には円通寺様に到着しました。
ここは良寛様が22歳から12年間修行されたお寺です。良寛様は江戸時代、民衆に親しまれ、格言によって人々を教化されました。この日最後に拝観した座禅堂では現在でも、週1回で一般座禅会が開催され、人々から大切にされていました。
13時30分、美観地区を訪れました。国の文化財の一つになっている場所で、江戸時代の街並みをよく残していました。現在では食べ歩きができたりと、倉敷を代表する観光スポットになっていました。
15時30分、後楽園に到着しました。江戸時代の面影を伝える庭園として、多くの方に愛され、金沢の兼六園、水戸の偕楽園ととあわせて「日本三公園」と称され、今では日本三名園として親しまれています。実際見学してみると、何か遊び心の伝わる庭園となっていました。この庭園の景観に、次の目的地である岡山城が映えています。
16時、岡山城に入りました。ここは安土桃山時代の武将・宇喜多秀家が岡山の象徴として建築した三層六階建ての望楼形天守閣で、城郭建築物に天守閣が出現・発展し始めた時期の構造的特徴を伝えていました。
【9月7日(水)/大塚昌浩師】
2日目は9時ごろに岡山のホテルを出発してワゴン車で移動すること約1時間、兵庫県の姫路市に入りました。
そして10時30分ごろ姫路城前に到着し、1時間ほど見学しました。
姫路城は城壁が白の漆喰に塗られており、別名「白鷺城」と呼ばれ、そのさまは多くの来場客を圧倒します。国宝に指定されている本丸に向かう道は大きな石垣に覆われており、入り組んだり、曲がりくねったりしています。これはかつて敵の侵入を防ぐために施した対策であり、私たちは幾度の門をくぐりながら本丸へと向かいました。
一説によると姫路城は14世紀中頃(室町南北朝初期頃)に赤松貞範氏によって築城されたとされています。戦国・安土桃山時代を経て、天下分け目の戦いである関ヶ原の合戦後に城主となった池田輝政氏による大規模な修理・改修工事により、現在にまで残る大きな白の城壁を誇る、日本三名城の一つとなったそうです。
江戸時代から太平洋戦争間にも、様々な修理・改修工事がありながらも、平成5年12月に奈良の法隆寺とともに日本で初の世界文化遺産となりました。当時外壁修理中とはいえ、私達はその大きな城の姿に圧倒されつつ、やっとの事で城の本丸に着き、国宝とされる大天守閣をじっくりと見学しました。
11時40分頃に姫路城を後にして、12時に灘菊酒造で酒蔵を見学、市内で昼食を済ませてから、車で1時間半ほどかけ移動し、14時30分に曹洞宗永澤寺様へ到着しました。
かつて大本山總持寺で副監院老師を務められていた渡邊義弘御住職にご案内されて、お寺様のご本堂、御開山堂、佛足石拓本などを参拝しました。
また御住職のお話を拝聴しながら座禅堂などを見学しました。
また奈良信貴山本尊毘沙門天分身像、4メートル以上の高さのある大観音菩薩像、世界遺産級の数点のガンダーラ彫刻など貴重な文化遺産を1時間半ほどじっくりとかけて見させていただき、16時ごろ永澤寺様を後にしました。
1時間ほどかけ神戸のホテルに到着し、2日目を無事に終えることが出来ました。
【9月8日(木)/増田芳裕師】
9時に出発。神戸税関前の日本一短い国道である国道174号線を通り、9時10分に最初の目的地、神戸港震災メモリアルパークに到着しました。
神戸港の被災状況と復興までを記録した写真パネルや、被災したメリケン波止場を見学しました。震災で壊れた岸壁、傾いた街灯などが当時のままの面影を残していました。
9時40分に出発。阪神高速、明石海峡大橋を経由して、淡路島へと向かいます。
11時10分、北淡震災記念公園内にある野島断層保存館に到着。ここでは阪神・淡路大震災で現れた野島断層が保存・展示されています。
まずは震災体験館において東日本大震災(海溝型地震)と阪神・淡路大震災(直下型地震)の2種類の揺れを体験しました。上下方向にも揺れる直下型地震はその場にじっととどまるのがやっとで、恐怖感を植えつけるものでした。
神戸の壁(第二次世界大戦の空襲、および阪神・淡路大震災に耐えた公設市場の防火壁)や地震断層が横切るメモリアルハウスをまわってから、国指定の天然記念物、野島断層を見学しました。破壊された道路や生垣のずれ、地割れなど断層による地形の変化が保存されており、地震のすさまじさを物語っています。
直下型地震の脅威に触れ、将来起こりうる地震災害について改めて考え直す重要な機会となりました。
昼食をとり、13時50分に鳴門公園に到着しました。
渦が見頃となる時刻まで鳴門公園を散策し、15時を過ぎて「渦の道」を散歩することにしました。
大鳴門橋の橋桁の空間に設置された450mの遊歩道を、瀬戸内海の景色を楽しみながら歩きました。遊歩道の先端にある展望室に行くと、畳1枚ほどの大きさのガラスの床が何枚かあり、そこから潮の流れや渦を観察することができました。
海上散歩を終え、15時40分出発。16時10分、徳島空港到着。18時30分、徳島空港発。19時50分、羽田空港到着。各々帰路につきました。