第21回 少年少女禅の集い
令和元年8月26日(月)〜27日(火)、木更津市妙泉寺様に於いて、曹洞宗千葉県宗務所主催『少年少女禅の集い』が開催されました。12名のこどもたちと、スタッフ達が1泊2日間共に過ごし、一緒に坐禅やレクリエーションを行いました。
開会式の導師を千葉県宗務所所長の中村知己老師がお勤めになり、ご挨拶で「元気よく挨拶することの大切さ、感謝の気持ちを忘れずに2日間を楽しく過ごしましょう」とお話を頂きました。その後、会場主である妙泉寺副住職、武長一俊師よりご挨拶を頂きました。その後、本堂前にて記念撮影を行いました。
オリエンテーションでは初めに1班、2班に分かれて自己紹介をしました。その後、マジックの道具がこどもたちに配られ、この後にマジックの発表会があるということで限られた時間の中で、スタッフと一緒にマジックを覚えて、何度も何度も繰り返して発表の為の練習をしました。発表会では前に出て皆の前で練習をしたマジックを披露しました
昼食にはおにぎりと焼きそばを食べました。「こども五観の偈」を一緒に大きな声でお唱えして、きちんと手を合わせて「いただきます」が出来ました。焼きそばのおかわりがあるということでこどもたちもスタッフも残さない用に気を付けながら美味しく頂きました。
レクリエーション@では『エザワフルーツランド』さんでブルーベリー摘み取りと収穫したブルーベリーでジャム作りの体験をしました。
まず徒歩で30分ほど移動するため、しっかりと水分補給をして虫よけスプレーをかけてから、2列に並んで妙泉寺さんを出発しました。道中車に気を付けながらも元気良く歌を歌ったりお話をしながら楽しく歩きました。
到着して説明をしていただき、ジャム用とお土産用を収穫しました。
ブルーベリーは日の当たり方の違いなどで木によって甘さや酸味が違うそうで
みんな夢中になってブルーベリーを食べていました。
水を使わずに果実がもつ元々の水分だけでジャム作りをしました。実を潰さないように優しくかき混ぜながら一生懸命作りました。
完成した熱々のジャムをご用意下さったパンに塗って、みんなで美味しくいただきました。
『エザワフルーツランド』の方々にみんなでお礼を言い、バスに乗り換えて『加茂城』さんに向かい入浴をしました。その後、妙泉寺さんへと戻りまして夕食をいただきました。
夕食は動物性の食材を使わない野菜を中心としたおかずをいただきました。今回料理を作ってくれたお坊さんにだけではなく作物を作ってくれた人やそれに携わる全ての人たち、全ての命に対して感謝の心を込めて、「こども五観の偈」をお唱えして、なるべく残さないようにといただきました。
夕食の後、レクリエーションAでは『ジクゾーパスル作り体験』をしました。
自分の好きな絵を書いてもらい、漢字の書けるこどもには『舎利礼文』というお経を書くという挑戦をしてもらいました。パスルが出来たら誰が一番にパズルを完成させられるか競争をしました。
レク後、就寝準備をしました。洗面所ではみがきをして布団の準備も自分たちで協力しながら行いました。
その後、夜の坐禅を行いました。1日動いて疲れていましたが、坐禅が始まるとこどもたちは真剣に坐禅に取り組んでいました。ずっと賑やかだった本堂が静寂に包まれた時間でした。
その後、就寝の時間となり1日目を終えました。
2日目朝5時。起床を告げる振鈴の音に、眠い目をこすりながらも一斉に起床をしました。就寝準備の時と同様に布団を自分たちで片づけて朝の暁天坐禅を行いました。坐禅を組んでる間、大きな鐘の音が6声聞こえてきます。これは大梵鐘と呼ばれ、妙泉寺さんの境内にある大きな鐘を鳴らします。静寂な本堂にゴーンと鐘の音が心地よく響き渡る中、こどもたちは昨日よりも慣れた様子で坐禅に集中していました。
暁天後は、導師をお迎えし朝課を勤めました。
レクリエーションBでは、「豚汁作り」と「太巻き作り」を行いました。
まず初めに豚汁作りです。分担して野菜を洗ったり、皮を剥いたり、切ったりを行いました。刃物を使うので包丁を使う際の注意をみんなしっかりと守ってくれました。切り方が分からない子には分かる子が横で教えながらこどもたちの力で協力して行っておりました。味噌を溶いてからの味見もみんなで行い、納得の行く味になったところで豚汁が完成しました。
次に太巻き作りを行いました。今回は「桃の花」に挑戦です。
講師として富里市にある『米・麦・蕎麦の食工房 G sato』から村上壽一先生をお招きしました。
はじめに前で先生がお手本を作りながら、作り方を丁寧に教えて下さりました。みんな先生の話を真剣に聞いて行いました。
巻きすをすり合わせるように転がして5本の細巻きをまず作ります。これが花びらの部分になります。難しい作業でしたが先生の分かりやすい説明もあってみんな苦労しながらも作ることができました。
5本の細巻きが出来たら1本ずつ組んでいきます。中心にステッィクチーズを入れて、花びらの間に野沢菜を入れていきます。
最後に花の形がくずれないように慎重に周りの部分を巻いていきます。形がくずれないようにするのがなかなか難しく、周りのスタッフも協力してなんとか完成。ちゃんと桃の花になっているのかドキドキしながら切ってみます。
切るのはスタッフが担当し、切った太巻きを見てみると桃の花の形になっています。
完成した豚汁と太巻きは昼食に頂きました。とても美味しかったです。
今年度の少年少女禅の集いも、元気に閉会式が迎えることが出来ました。
最後に、千葉県宗務所副所長の渡邊秀夫老師から修了証を各班ごとにいただき、閉会式を終わりました。
「また来年ね」と言ってくれてご両親と歩いていく後ろ姿は、お寺に緊張しながらやってきた初日に比べるとどこか大きくなったように感じました。
こどもたちにとってお寺に泊まるという初めての体験、たくさんの友達とお坊さんたちとともに、仏道にふれあったこの機会を忘れることなく、これからの日々に生かしていただけたらと思います。
皆様、お疲れさまでした。
〜参加者のコメント〜
『令和元年度 少年少女禅の集い』
この度、初めて禅の集いのスタッフとして参加させて頂きました。天候にも恵まれ、参加したこども達に怪我や体調不良もなく、無事盛況のうちに終えることが出来ました。
初めてのこどもから古参のこどもまで、小学校1年生から5年生と幅広く参加して頂く中で不安もありました。しかし、不思議なもので開始して僅かで仲良くなってしまうこども達の人間力に驚かされると同時に、スタッフともあっという間に距離を縮めてしまうこども達のパワーに圧倒されまいと本気で向き合いました。すると、時間の経過とともに言葉にせずとも信頼関係が出来上がっていく雰囲気が自然と伝わり心温まりました。
こども達にとって禅寺での衣食住の一端を体験することは貴重なことだと思います。お寺やお坊さんがこども達にとって身近な存在であってほしいですし、この体験を日常生活の中で一つでも活かして頂けたら嬉しいです。開かれたお寺で僧侶とこども達が繋がる禅の集いでの経験を私自身も活かせるように邁進したいと思います。
延命寺 副住職 青木教亮 合掌
1日目
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2日目
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10:00 |
受付
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5:00
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起床
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10:30 |
開会式・オリエンテーション
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6:00
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暁天坐禅
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12:00 |
昼食
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6:30
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朝のおつとめ
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13:00 |
レクリエーション@
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7:00
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朝食
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16:30 |
入浴
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8:30
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清掃
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18:00 |
夕食
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9:00
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レクリエーションB
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19:00 |
レクリエーションA
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12:00
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昼食
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20:30 |
就寝準備
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13:30
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閉会式
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21:00 |
夜坐
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14:30
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解散
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21:30 |
消灯就寝
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