令和5年9月4日(月)~6日(水)、会員11名参加のもと、広島方面へ2泊3日の研修旅行に行ってまいりました。
【9月4日】
1日目は、8時30分に羽田空港を飛び立ち、10時頃に広島空港に到着しました。お天気にも恵まれ快晴の中、バスにて広島市内へと向かいました。
『平和記念公園・原爆ドーム』
お昼をいただいた後、まず最初に訪れたのは平和記念公園です。原爆死没者慰霊碑前にて読経、『平和祈念御和讃』をお唱えする慰霊法要を行いました。平日にもかかわらず多くの参拝者が訪れており、私たちとともに手を合わせてくださる方もいらっしゃいました。
慰霊法要後は公園内を散策し、原爆ドームや平和の鐘を見学しました。
『広島平和記念資料館』
屋外を散策した後は、資料館を見学しました。被爆前の広島から原爆が投下された8月6日のこと、核兵器の危険性など多くの展示があり、それぞれ大変勉強になりました。中でも、写真や被爆者によって描かれた絵から分かる放射線による人体への被害、救助が混乱している様子はとても惨烈な光景で、このようなことは絶対に繰り返してはならないと改めて強く思いました。
『曹洞宗国泰寺』
次は市の中心部から少し離れた己斐峠にある、国泰寺さまへ拝登いたしました。本堂にて本尊上供をお勤めさせていただいた後、野間副住職に本堂・坐禅堂・仏舎利塔などをご案内いただきました。国泰寺さまも原爆の被害に遭い、伽藍や寺宝、古記録などすべてを失ったと伺いました。戦前は爆心地近くに位置していたお寺ですが、戦後は市内の急激な都市化にともない己斐峠に場所を移され、現在の伽藍は昭和53年に再建されたそうです。とても立派な本堂に驚きましたが、戦争によりすべてを失い、ここまで復興されるまでには大変な苦労があったのだろうと考えさせられました。
【9月5日】
『広島城』
研修旅行2日目、最初の目的地である広島城は、広島市市街の中心にあります。多くの自然と広大な土地を有しており、戦国大名の毛利輝元により築城されました。
天守閣は原爆により倒壊してしまいましたが、復元された現在は歴史資料館として人々に親しまれています。天守閣から見下ろす、広島市街の風景が素晴らしかったです。
『宮島・厳島神社』
次に向かったのは宮島です。フェリーターミナルから宮島行きのフェリーに乗り10分程で到着しました。
宮島に到着して思ったことは観光客の多さ、中でも外国人観光客の多さに驚きました。
厳島神社の大鳥居は2019年からの改修工事により全景が見えない状態だったそうですが、計3年の期間を経て修繕を終えたとのことです。厳島神社は1996年に背後の弥山と海を併せて、世界遺産の認定を受けました。海上に立つ大鳥居と社殿の迫力に、当時の平家の絶大な権力と栄華を感じました。
参拝を終え、表参道商店街を巡りました。歴史を感じる木造建ての外観から内装を現代風にした商店などの建物、大通りから外れた小道から住民の方々の生活が垣間見え、宮島の日常を感じました。
『錦帯橋・岩国城』
そして2日目最後の目的地、錦帯橋・岩国城に向かいました。
錦帯橋は石造りの橋脚を基礎として、5つの橋がアーチ型に連れる建造物です。長さは約193mにも及び、幅5mの木造橋だそうです。いざ橋を渡っていくと思った以上の橋の傾斜と長さで、橋を渡りきる頃には息が上がってしまいました。
橋を渡ってからしばらく歩くと岩国城に向かうロープウェーに乗り、山頂に向かいました。山頂から見下ろす岩国の風景は美しく、雄大な自然を堪能出来ました。
2日目の行程を通して、代々受け継がれてきた物を次代へ継承し守っていくことの大切さ、コロナ流行により絶たれていた人々の活気や暖かさを実感する1日でした。
【9月6日】
『マツダミュージアム』
研修旅行3日目、広島県安芸郡にあるマツダ本社並びに生産工場に隣接されているマツダミュージアムを見学しました。
歴代のマツダ製造車が多数展示されており、中でもル・マン24時間耐久レースで日本車初の総合優勝を果たしたマツダ787Bを見ることができます。
その後は万が一の事故に対し安全面での技術を学習し、実際の生産ラインを見学させていただきました。
残念ながら写真を撮ることはできないため、掲載することはかないませんが、最新技術の集結を感じ、ロボットが車ごとにパーツを識別して運ぶ様子は圧巻でした。
『大和ミュージアム』
次に呉市にある大和ミュージアムを見学しました。
入場してすぐに10分の1の戦艦大和の模型が展示してあり、当時世界最大を誇ったその大きさは10分の1でも全長30m近くありました。
その後、呉の港や造船、戦争の歴史などの展示を拝見しました。
以上で全日程が終了となりました。午後6時過ぎに羽田空港へ到着し、それぞれ帰途につきました。
今回の研修旅行は、歴史や文化、産業など多くのことを学ぶ機会となりました。1日目の広島平和記念資料館や3日目の大和ミュージアムの見学を通して、戦争被災者の遺品や当時の資料を拝見しましたが、テレビや教科書等で知っていた事のみならず、当時の戦争の凄惨さなど色濃く学び、平和の尊さについて深く考えました。
また、2日目は厳島神社の格式高い社殿、お城の天守閣からの素晴らしい景色、美しいアーチの錦帯橋など文化や自然を体験しました。さらに、3日目のマツダミュージアム見学では産業面の歴史や現代の技術に触れることもでき、大変有意義な3日間となりました。