海外研修旅行(台湾)

 平成27年2月2日(月)〜2月5日(木)、OB2名、会員8名、寺族1名参加のもと、3泊4日の日程で台湾研修旅行に臨みました。

【1日目/2月2日(月)/担当:吉岡義秀】

 海外研修旅行初日、天気にも恵まれ、無事に成田空港に9時全員集合できました。

 台北空港に到着したのは14時30分頃でしたが、入国審査でディズニーランドかと思うようなまさかの大行列。入国までだいぶ時間がかかってしまい、予定よりも30分程空港を出発するのが遅れてしまいました。ようやく空港を出たところで現地添乗員のリーさんと合流し、バスに乗り市内へ向かいました。

快晴です

ガイドのリーさん  バスが大きすぎた…

 出発が遅れてしまったことにより予定を変更し、故宮博物院に向かい、忠烈祠は後日になりました。
 国立故宮博物院は、1925年に北京の紫禁城(名称の由来となった故宮)で設立されました。1931年、日本による中国侵略戦争から逃れるため、文物は紫禁城から運び出され、戦火の及ばない南西部へ遷されました。その後、内戦の影響を受け、国民政府は1949年に合計約60万点もの所蔵文物を台湾へ運び、桃園の楊梅、台中の霧峰北溝などに暫時的に保管。そして、1965年、現在の台北土林の外双渓に博物院が再建されました。
 台湾に再建されてから50数年の歳月を経て、現在の所蔵文物は69万点にも上り、世界屈指の中華文物コレクションを誇るそうです。その数もさることながら、なによりも巨大な博物館で、すべてを見るには時間が足りないというのが率直な感想でした。地下1階から4階まで様々な展示がされており、その中でも私が気になったものが、亡くなった方へのお供物としての彫刻や食器類などでした。
 亡くなってからも故人が困らないようにと作られた馬の彫刻や、食器などの日常品をお供物として供えていたそうです。数々の供物を見ていて、なによりもご先祖様を大切にするという気持ちが伝わってくるようでした。また、日本にはあまりない形としてのお供物でしたが、「ご先祖様を大切に想う」という事は、同じなのだと感じました。残念ながら館内は撮影禁止でしたので、外観の写真のみご覧ください。

博物院外観  博物院外観A

故宮博物院前にて

 故宮博物館を後にし、台湾で3泊お世話になるホテルへ向かいました。
 とても綺麗で安心して泊まれるホテルでした。明日からどんな旅になるかを思いながら、初日の夜は眠りにつきました。

【2日目/2月3日(火)/担当:吉村明倫】

 時折小雨の降る研修旅行2日目は、現地時刻9時10分頃、両本山の台北別院と称される『東和禪寺』の参拝から始まりました。
 この寺院は、私達にも所縁のある洞山良价大和尚の流れを汲み、1910年に心源圓融大和尚を開山として建立されました。到着してまもなく、大佛殿にて仏祖諷経をお勤めし、『大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(高嶺)』を全員で奉詠いたしました。そして、諷経への御礼と私達への歓迎を兼ねて、御住職の修慧師のお拝を受けました。

東和禅寺正面  仏祖諷経

諷経の様子  庄司徳潤師

 次に、御住職の御案内のもと、祖師堂・観音堂と諸堂を拝観しました。
 最後に、別室にて、行茶としてグァバなどの現地の果物を頂きながら談笑しました。帰り際には、会員各々に、台湾翡翠の仏像ネックレスや、ナッツ類の菓子折り、寺院の歴史を綴ったパンフレットなどをお土産に頂戴し、まさに至れり尽くせりのおもてなしをして頂きました。東和禪寺の諸師方には改めてここで感謝の意を表するとともに、この活動報告をご覧になられた御寺院様で台湾に行かれた際は、是非とも御参拝されることをお薦め致します。

歴代住職の写真  おもてなしをいただきました

会長より感謝の意を述べております  リーさんの通訳で伝えてもらいます

東和禅寺本堂前にて

 続いて、現地時刻10時50分頃、『龍山寺』という寺院を参拝しました。
 この寺院の特徴として、本殿の御本尊様には聖観世音菩薩が、また後殿には天上聖母・文昌帝君・関聖帝君などの神々が祀られており、宗教の垣根を感じさせない造りとなっております。そういった理由からか、日本でいうパワースポットのような場所にあたり、私達のような渡航観光者だけでなく、現地の多くの方々にも参拝されておりました。こちらでは7本入りの線香を2袋購入し、会員皆で本尊様前にある大香炉に焼香しお参りしました。
 参拝を済ませてから、寺院の周りに軒を連ねている仏具店を見て回りました。ちなみに仏像などの豆知識になりますが、日本では魂入れの儀式を『開眼』とよぶことが多いのですが、台湾では『開光』とよばれているそうです。

龍山寺前にて

龍山寺への道  現地の方々の祈る姿

仏具屋さんを巡りました  金品茶楼

 小籠包などの点心を主に頂ける『金品茶樓』で昼食を済ませた後、現地時刻15時40分頃、本日最後の目的地である『台北101』に到着しました。
 ここは日本でいう東京ソラマチとスカイツリーを併せたような建物で、下層階は有名ブランドのブティックなどが立ち並び、上層階には展望台などを有する施設になります。89階にある展望台へは、ギネスにも登録されている東芝製のエレベーターで、わずか34秒で到着しました。いろいろと館内を見学したところ、2004年造で、全高508メートル(101階層)もあり、現在の世界十大高樓(ビル)の4番目にあたるそうです。あいにく天候が悪く、本来は遥か彼方まで見渡せるはずの景観は、時折雲の切れ間から近隣を眺められる程度に止まり、また91階にある屋外展望台の入室も出来なかったのが、この日の唯一の心残りでした。

台北101  台北101のキャラクターと房田師

ギネス認定!!  免震システム

 最後に、私事になりますが、この台湾研修旅行は私にとって初めての海外渡航にあたり、研修当初は不安の大きいものでした。しかし、同行された会員の皆様に助けられ、無事に努めることが出来ました。任期中の活動機会はもう数えるほどになりましたが、一行持一行持を大切にして、事務局員としての務めをきちんと全うするよう努力精進していこうと思います。

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