平成19年度 海外研修旅行
今回の行事報告は、参加者がリレー形式で書いていきます。
【1日目/2月26日(火)/担当:房田清光】
平成20年2月26日〜29日の4日間、海外研修旅行として中国へ行ってきました。今回は北京市と大同市を中心に、石窟や寺院参拝の他、世界遺産等の観光地を見学しました。
参加者は、初めて海外旅行に行く会員を含めた4名。11時頃に成田を出発、約4時間のフライトの後、現地時間の14時頃(日本との時差は1時間)北京空港に到着しました。
北京市は面積およそ1万6800平方`メートル、人口は1500万人以上(2005年末の戸籍人口。その他に何百万人の流動人口があるといわれている)の大都市です。今年8月にオリンピックが開催されることもあって著しい経済成長を遂げ、現在もあちこちで大規模な開発が行われています。
旅行会社から「北京は寒い」と聞かされていた我々は、防寒着をばっちり着込んで行ったのですが、空港の外はむしろ日本より暖かく感じられました。中国で最も寒い時期は11〜12月頃で、今はもう春に向かって暖かくなり始めている頃だそうです。ただ、空気がとても乾燥していて、評判の大気汚染と黄砂のためか、遠くの景色は薄茶色に霞んで見えました。
北京空港でガイドの黄さんと合流した我々は、ワゴン車に乗って大同市へ。大同市は北京市のある河北省の西、山西省の最北の市です。しかし、隣の省といっても北京からは約300`も離れているため、車で約四時間の道のり。飛行機と併せて、この日は移動だけで8時間です。
大同市は面積約1万4200平方`メートル、標高およそ1000メートルのところにあります。人口はおよそ300万人という山西省第2の都市ですが、市街地はごく一部で、大部分は農村地帯です。中国一の産炭地でもあり、その採掘量は国内の4分の1を占めるそうです。また、中国でも有数の貧困地域で、北京や上海などの都市との差だけでなく、地域内の格差も深刻となっています。
動画:中国の交通事情
高速道路を走る車からの風景は、大都市から工業地帯になり、やがて農村や広大な山野に変わります。空港付近ではたくさん走っていた車も次第に疎らになり、大同に近づくにつれてほとんど見かけなくなりました。
ところが、車内の1人が異変に気づきました。なんと高速道路にもかかわらず、1台の車がハザードランプをつけながら、追い越し車線を逆走してくるではありませんか!。その後も何台かの逆走車を見かけましたが、運転手さんやガイドさんが別段驚かないところを見ると、中国では日常的な出来事のようです。また、一般道でも無理な割り込みや反対車線にはみ出しての追い越しをしたり、歩行者や自転車が交差点を斜めに渡るなど、日本では考えられないような交通事情です。車すれすれを人や対向車が通っていくたび、私は悲鳴のあげっぱなしでした。
中国と言えば、少し前まではテレビ等で自転車の通勤ラッシュの様子をよく見かけました。しかし、近年の経済成長に伴い多くの国民が自家用車を持つようになったせいか、今回の旅行ではその自転車ラッシュの風景を見ることができませんでした。中国での交通事故死亡者はおよそ10万人だそうです。割合でみれば少し前の日本とほぼ同じですが、オリンピックをひかえ、交通事情の早急な改善が必要とされるところです。
日も沈み暗くなった頃、ようやくこの日の宿泊先である大同賓館に到着しました。カラフルな電飾やライトアップによる派手なデコレーションは、さすが中国といった感じです。山西省第2の都市といっても、付近には遅くまで開いている飲食店も、24時間営業のコンビニエンスストアもありません。この日はホテル内のレストランで夕食を食べ、明日に備えて早めに就寝しました。