平成20年度 海外研修旅行
〜中国 天童寺参拝〜
【2日目/3月4日(水)/担当:大御祥敬】
2日目。この日はいよいよこの旅最大の目的地である天童寺へ。上海市内を出発した私たちは、バスにて約5時間の移動の後、寧波と言う町に到着しました。
寧波は、隋や唐の時代からアジア各地との貿易で栄えた港町で、約八百年前に修行のため宋に渡った道元禅師もこの港から上陸しました。昼食を摂った後、道元禅師が初めて中国に降り立った地であることを記念して1998年に建立された『道元禅師入宋記念碑』を参拝。小雨の降る中、諷経を上げました。
次は寧波市区の東にある阿育王寺へ。阿育王寺は282年に創建され、奈良時代に日本へ渡来した鑑真にゆかりのあるお寺でもあります。文化大革命の時代に一度破壊されましたが、その後再建されました。舎利殿という建物の中には仏舎利(お釈迦様のご遺骨)を納めた塔があり、この仏舎利は中国で現存する唯一のものだそうです。また、本堂に当たる大雄寶殿の屋根中央には大きな丸い鏡があり、ガイドさんによると、この鏡に自分が映った姿を見る事が出来た人は幸せになれるそうです。
雨が次第に強くなる中、阿育王寺を出発し、いよいよ天童寺へ向かいました。到着したのは日も暮れて薄暗くなった頃だったため、この日は宿坊の部屋に荷物を入れてすぐに夕食となりました。修行道場である天童寺での食事は当然「精進料理」です。事前に聞いていた情報では「味に関してはあまり期待しない方が良い」との評判でしたが、食べてみるととてもおいしく、殆ど完食。僅かに残った料理も宿坊の部屋に持ち帰らせていただき、夜食として食べました。
天童寺の夜は暗くとても静かで、しとしとと雨が降る音だけが聞こえる中、翌朝の朝課随喜を楽しみに早めに就寝しました。