平成20年度 海外研修旅行
〜中国 天童寺参拝〜
【3日目/3月5日(木)/担当:櫻井大文】
中国旅行3日目は天童寺からスタートです。
私は天童寺の参拝は今回で2回目になります。曹洞宗関係学校で「天童寺へ参拝研修」があり、東北福祉大学仏教専修科の生徒を引率して来たのが初めてでした。あれから7年、色々な期待や興奮を心に秘め参拝しました。
当時も今と同じように宿泊施設がありましたが、それはクンフー映画に出てくるような建物と内装で非常に寒かった記憶があります。しかし今回は、各部屋に冷暖房・水洗トイレ・シャワーが完備されていました。驚くほどのリフォームです。近代的な部屋の窓からは当時道元禅師がご覧になったであろう、風景や景色を観ることができます。このギャップがなんとも言えぬ感動です。
四時半起床にて朝のお勤めに随喜。100人くらいの修行僧と共に1時間以上読経。日本語のお経とは違い、歌のような波のあるものでした。朝課が終わり修行僧が退堂した後、我々だけで諷経を上げさせていただきました。
朝粥をいただいた後、天童寺の現住職 釈誠信方丈と相見することができました。方丈様からは「千葉県曹洞宗青年会の来訪に関し熱烈に歓迎いたします」とのお言葉をいただき、その後「諸祖の教えを受継ぎ今日も1700年前と同じよう120名の僧と修行をしています。―中略―中国仏教界と日本の曹洞宗との繋がりを強化してゆきたい。」とのお話を頂戴致しました。青年会会長からは「ご丁寧なおもてなしをいただきありがとうございます。私たちの宗祖道元禅師ゆかりの地を拝登でき感激しております。微力ながらも日本曹洞宗と中国仏教会の力になるよう頑張りたいと思います。」
釈誠信方丈様との接見後、諸堂拝観をさせていただきました。頂上付近の羅漢石碑から順番に、知客老師が山内を案内してくださいました。途中1980年に建立された道元禅師碑も見ることができ、そこには道元禅師の掛け軸が奉納されていました。
洪水、火災、文化大革命など様々な困難を乗り越え今現在の伽藍となりましたが、石畳の仏殿、屋根で繋がっている廊下など、どことなく福井県永平寺を随所に感じる事がありました。
昼食は杭州で取れた野菜の料理が大変おいしく、15品も出てきました。昼食後は霊隠寺に参拝。山内には331体の石仏があり西遊記のものもありましたが風化によって壊れていました。文化大革命により多くの石仏が壊されましたが、今はそれを国の方針で保存復興しているそうです。多い日で6万人近い参拝者の方がお参りに来ています。
次に参拝した浄慈寺には如浄禅師のお墓があります。如浄禅師は様々な寺院で住職をされていて、天童寺もその一つですが、如浄禅師の最期の地はここでした。
如浄禅師の眼下には建設中の大仏殿、そのさらに後ろには杭州の美、西湖を見ことができます。四季それぞれに美しい西湖を見ながら如浄禅師はここでお休みになられています。